6月9日(大会2日目)、三菱電機ワールドチャレンジカップ2018が行われ、日本はオーストラリアに52-44、カナダに64-53で勝利した。2日間による予選リーグの結果、日本は3戦3勝で明日のFINALに駒を進めた。FINALは明日、6月10日16時15分から行われる。
第2試合目に行われたオーストラリア戦は香西宏昭(3.5*)の3Pシュートから始まった。前半は両者一歩も譲らない激しい攻防が繰り広げられた。1Qの残り8秒で藤本怜央(4.5)がシュートを決め、14-12。2Qではオーストラリアに4連続得点を決められ、4点差までリードを広げられたが、香西、村上直広(4.0)の得点と岩井孝義(1.0)のゴール下シュートを決めるなど22-23の1点差まで迫り、前半を折り返した。
後半戦、及川晋平ヘッドコーチ(HC)が「走って走って相手に攻めさせないバスケができた」と話すように、攻守の切り替えが早いオーストラリアに対し、鳥海連志(2.5)がスピードで対抗した。ディフェンスリバウンドを取った藤本が鳥海へロングパス。見事な連携を見せ勢いづいた日本は、4Qで逆転。香西の3Pも決まり、リードしたまま52-44で勝利した。
予選リーグ最終戦はカナダと対戦。試合開始早々、古澤拓也(3.0)が2連続シュートを決め順調なスタートを切ったかと思ったが、ロンドンパラリンピックで金メダルに導いたカナダのエースPat Anderson(4.5)の勢いを止められず、苦しい展開が続く。2Qに入り、香西の3Pや藤澤潔(2.0)のミドルシュートでカナダに迫るが、33-37と4点リードされ前半が終了。
後半、両チームなかなかシュートが入らない時間が続く中、川原凜(1.5)のゴール下に切り込むシュートが決まると日本に流れがやってくる。3Q残り約3分、古澤の3Pでついにカナダに逆転。同点で迎えた4Q。若い選手の活躍が光る。チーム最年少の19歳の鳥海がチーム4連続得点、さらに22歳の古澤が得意の3Pを放ち、その流れに乗った21歳の岩井もシュートを決めた。その勢いのままカナダを一気に突き放し64-53と2ケタの差をつけ勝利した。
「誰が出ても戦えるチームを目指している」と及川HC。その言葉通り全員バスケで勝利を掴み、予選リーグ全勝でファイナル進出という結果につながった。チーム最多12得点をとった古澤は、「優勝しかねらっていない」と明日に向けて力強く語った。
*(障害による持ち点)
【結果一覧】
ドイツ58 vs 65 カナダ
日本52 vs 44 オーストラリア
ドイツ51 vs 69 オーストラリア
日本64 vs 53 カナダ
(文・峯瑞恵、写真・岡川武和)