ゴール前で厳しいマークにあいながらもトライを決める島川慎一
8月9日(現地時間)、GIO2018ウィルチェアーラグビー世界選手権の5日目、クロスオーバーが行われ、勝てば世界一を決める国際主要大会で初めて決勝進出となる日本は予選リーグ1位通過のアメリカと対戦し、51-46でアメリカを破った。アメリカには公式な大会としては初めてとなる勝利だ。
明日10日の16時に(現地時間)予選リーグで敗れたオーストラリアと決勝戦を行う。
「試合の序盤から、自分たち日本のペースで闘えた。ベンチと一体となって闘え
たのでこの結果が生まれたと思う」
今大会で世界選手権5回目となる島川慎一(3.0*)は試合後、嬉しいそうな顔で一言目を発した。1ピリオド残り30秒75に日本はアメリカのエースであるチャックアオキをセンターラインの角に誘導し、池崎大輔(3.0)のタックルでバックザコートバイオレーションを奪い、確実にそのボールを羽賀理之(2.0)がトライを決め、2点リード14-12となる。
2ピリオドでは島川が攻守で躍動する。始まって15秒にタックルでターンオーバーを獲得し、持ち前のスピードとパワーでアメリカのディフェンスを突破するなど日本の流れでゲームを展開でき、28-23で前半を終える。
ケビン・オアー日本代表ヘッドコーチが「3ピリオドでゲームは決まった」と話すように池の高さを活かしたディフェンスでのパスカットやアメリカにタイムアウトを3回取らせた。4ピリオドもアメリカに付け入る隙を与えず、5点差のまま51-46でアメリカを下した。
「アメリカに勝って勢いのついた日本は、間違いなく昨日のオーストラリア戦よりも強くなっている。明日、自分たちの持っている力、全力で闘い、明日は勝って、世界のチャンピオンになって帰りたい。」と日本のエース池崎。
4年前の世界選手権では銅メダルをかけて敗れた相手にリベンジを果たせた日本。次は世界チャンピオンをかけて、より強くなったチームでオーストラリアに借りを返すだけだ。
【結果一覧(5日目) 】
準決勝 JPN 51 - 46 USA
(文、岡川武和・写真、今元英之)