第19回日本デフ陸上競技選手権大会兼第2回日本デフU18陸上競技選手権大会

佐々木琢磨が日本記録タイ 「東京デフリンピックでは3冠を目指す！」

10月1日、2日の2日間、第19回日本デフ陸上競技選手権大会兼第2回日本デフ U18陸上競技選手権大会が駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場(東京都世田谷区)で開催された。本大会には、今年5月にブラジルで行われた第24回夏季デフリンピック競技大会ブラジル2021に参加した選手をはじめ、全国各地から多くの有力選手が集い大いに盛り上がりを見せた。

男子100mでは、第24回夏季デフリンピック競技大会ブラジル2021で金メダルを獲得した佐々木琢磨(仙台大学TC)が日本デフ陸上記録タイとなる10秒62(風＋0.5)の記録を出し、見事2連覇を達成。レース後、佐々木は「デフリンピックで金メダルを獲ることが目標だったため、達成と同時に燃え尽き症候群のようになってしまっていた。しかし今大会の結果は、次に向けた良いきっかけとなり良かった」と語った。また、2025年東京デフリンピックについては「世界一を獲ることはもちろん100m、200m、4×100mリレーで3冠を獲得することを目指して、また一から頑張ります」と意気込んだ。

有観客で開催された今大会、三段跳や棒高跳では、選手のリズムに合わせ会場から手拍子の音が鳴り響く場面が幾度と見られた。中でも女子棒高跳では、バックスタンドの観客の拍手に背中を押され、佐藤湊(ルックスオティカジャパン)が3m10cmの大会新記録を2回目の跳躍で見事飛び切り成功。両手を広げガッツポーズを見せた後、スタンドからの声援に応えた。その後、日本新記録樹立を目指し3m21cmに挑戦するも成功とはならなかったが、大会記録をマークしての優勝を果たした。

２日間を通して、大会新記録や日本デフ陸上記録などが更新された「第19回日本デフ陸上競技選手権大会兼第2回日本デフ U18陸上競技選手権大会」。2025年に東京で開催予定のデフリンピックに向けて、さらなる盛り上がりが期待される。

【記録一覧】
●日本記録タイ
男子 100m 10秒62 佐々木琢磨(仙台大学TC)
●大会新記録
男子 5000m 15分18秒19 青山拓朗(台東区陸協)
女子 棒高跳 3m10cm 佐藤湊(ルックスオティカジャパン)